突然ですがみなさん、「ハスラー」という映画をご存じでしょうか?
「ハスラー」は1961年にアメリカで制作された映画で、ギャンブルで相手を騙して金を巻き上げる勝負師と伝説的なビリヤードプレイヤーとの対決を描いています。題名の「ハスラー」が意味するのは「ビリヤードをする人」。
そんなハスラーたちが、ここ「立川ハスラー」に集っています。
立川ハスラーは、立川で唯一のビリヤード専門店。
アメリカンな雰囲気を醸し出す店内には、バーやパチンコが併設されています。お酒が飲めるのはもちろん、軽食をつまみながら漫画や雑誌を読むことができます。
5台ものビリヤード台に、
50本以上のマイキューを収納するマイキュー置き場。
ビリヤードを本気で楽しみたい人が集う場所です。
今回お話を伺ったのは、こちらの後藤さん。
「立川ハスラー」を経営するのは、後藤さんのお兄さんということで、兄弟で経営されているお店なんですね。取材の日程上オーナーとお会いすることが出来なかったため、今回は後藤さんに「立川ハスラー」の歴史やお店への想いを伺いました。
「立川ハスラー」をオープンしたのは、今から40年ほど前のこと。ビリヤードの大会を通じて名が売れた現オーナーが、元オーナーから店を譲りうけたのが今から約7年前。店を譲り受けるのと同時に、店内を大幅にリニューアルしたそう。お酒が飲めるカウンターを設置したり、パスタやホットドッグなどの軽食を用意しました。
「プロを目指している人のホームグラウンドにしてほしい」
ダーツやカラオケなど他の娯楽施設を併設せずに、あえてビリヤード専門店として経営を続ける想いがここにあります。
さて、ビリヤードとはどんな競技かご存じの方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?私のように、「ビリヤード?まったくやったことない!」という方もいらっしゃるでしょう。
さまざまな遊び方があるビリヤードですが、今回は「ナインボール」と呼ばれる最も基本的なゲームを解説します。
そして自分の手元に用意するのは「キュー」と呼ばれるスティック。キューを使ってボールをビリヤード台の穴に落としていくんですね。
さて、説明の都合上AとBの対戦としましょう。ルールは簡単。AとBが1番ボールから順番に狙って、最初に9番ボールを落とせた人の勝利となります。ボールを落とせたら、次の番号のボールを狙います。ボールが落とせなかった場合は選手交代となります。ボールが穴に落としづらい位置にある場合は、そのボールを衝突させて別のボールを落とす手法を使うことが多くあります。
私も今回ナインボールを体験してみましたが、キューから近い位置にあるボールでも穴に落とすのは意外と難しい…。ボールが動く軌跡を考えてキューで突かなければならず、集中力と考える力を必要とするスポーツだと実感しました。 ビリヤードが他の多くの球技と異なる点は、体力の優劣や年齢によって勝敗が左右される要素が少ないことです。そのため子供から年配者まで、女性でも男性でも、幅広い年齢層のプレイヤーが楽しめます。
そんなビリヤードの虜になっているこちらの男性。
立川ハスラーの常連で、学生の時に出会ったビリヤードを始めて早6年。金曜の夜と土日はほとんどここで過ごしているそう。
立川ハスラーの魅力は、「アットホームな雰囲気」。
こじんまりとした空間だからこそ、常連さん同士の交流が盛んにおこなわれています。自分よりもビリヤードが上手い人に直接教えてもらうことができ、成長できる環境があります。「お酒も飲めるし、ご飯もおいしいんですよ」。にっこりとほほ笑みながら教えてくれました。
同じ台でプレーしていたこちらの常連さんにもお話を伺いました。
大学2年生の時から始めたビリヤード歴はなんと12年。週3日~4日は立川ハスラーで趣味のビリヤードを楽しみます。「立川ハスラーには、真剣にビリヤードをやりたい人が集まります。大会もあるんです。」みなさん真剣にビリヤードをされているからこそ、日々成長できる環境が生まれるんですね。
お2人でプレーしている様子を見学させて頂きました。目的のボールを直接狙うのではなく、違うボールと衝突させて穴に落としていきます。キューでボールを狙う視線は真剣そのもの。
ビリヤードの経験者しか立川ハスラーには行けないのでしょうか?
もちろんそんなことはありません。
最近は店のホームページを開設したり、Facebookを始めたりしたそうで。「今までは常連さんばかりだったから、宣伝にはあまり力を入れていませんでした。でも今は、女性や学生の来店が増えればいいなと思っています。」と後藤さん。
お客さんの多くは30~50代の男性。現在では女性や学生の来店を増やすべく、学生割引や女性割引を実施しています。ビリヤードをするだけではなく、バーでくつろいだり、常連さんやオーナー、後藤さんとお話をしたりと立川ハスラーの楽しみ方は人それぞれ。
真剣に遊ぶ大人たちの異空間に、一歩足を踏み入れてみませんか?
あなたが夢中になれる趣味が、成長できる空間に出会えるかもしれません。
立川新聞ライター:みのりん
2016年3月に南口に移転しました。
立川ハスラー
立川市錦町1丁目3−9 山上 ビル 3F
TEL:TEL:042-526-0122
営業時間:14:00~5:00