西国立のシンボリックな無門庵がなくなり、「立飛さんが無門庵の後をやるそうだ!」とうわさは広まる中、温泉掘削工事がはじまり色めき立ったのを覚えています。地域の住民は温泉施設?温泉旅館?いろんな妄想話が飛び交い、しばらくして食事ができる宿泊施設という認識が広まってから4年が経ち、
無門庵の跡に西国立のシンボル、いや立川のシンボルとして「Auberge TOKITO(オーベルジュときと)」がオープンします。
4年にわたる工事をみていた人はわかると思いますが、入口の無門庵の門を壊さずに、工事期間中は敷地内に保管して、その門を活かした正門になっています。
なぜ無門庵の情景を残すのか?無門庵は1940年ごろに出来た旅館で、その後陸軍将校の専用旅館、米軍兵の宿泊所、時代を経て旧本館を残し懐石料理店として80年ほど営んできた歴史ある場所なんです。その歴史を出来る限り残しオープンする「Auberge TOKITO(オーベルジュときと)」とはどのような施設なのか、メディア向けの内覧会に編集部も行ってきました。
門をくぐるとちょうど新緑の時期ということもあるのでしょうか、以前よりもまして緑あふれる庭園。
無門庵時代の別館「たけくらべ」の蔵も活かされてました。中庭を抜け内覧会会場に。
最初にAuberge TOKITO(オーベルジュときと)をてがけることになった経緯や提供するお料理やサービスについて総料理長 石井 義典さんと総支配人 料理長 大河原 謙治さんのお話がありました。
総支配人料理長 大河原さんからは料理⼈が滞在中のあらゆる「とき」をプロデュースする「Auberge TOKITO」なのですとお話がはじまります。大河原さん自身はウィンザーホテル洞爺内の京都吉兆 洞爺湖店で料理長を務め北海道ミシュランで2ツ星に。2019年懐石料理店「いと」(京都)の料理長に迎えられ、オープン後半年でミシュランガイド1ツ星を獲得したミシュランシェフ。
「ミシュランの三つ星を狙えるようなレストランにしていきたい」
「TOKITO」の料理はミシュランシェフや国内外で経験を積んだ一流のシェフが集まり自由な発想で創り出す新しい和食「アルティザン・キュイジーヌ」。和をベースにしたイノベーティブな料理と思っていただければと、出来ないとかではなく挑戦していきたいと話す大河原さん。
総合プロデューサーであり総料理⻑の石井さんの目標は
「日本のすばらしい物を海外の方にお伝えする。これを20年間やってきて、今度は立川の「ときと」で同じようにやっていく。今までと同じです」
石井さんは京都吉兆嵐山本店で副料理長として実績を積んだ後、ロンドンにある和食のお店で2店舗しかないヨーロッパのミシュラン星付き懐石料理のお店「UMU(ウム)」の総料理長を務めた方で、活〆のパイオニアとして知られるミシュランシェフ。
「天ぷらがポルトガルから入ってきて、それが今や日本料理になる、そういったように「TOKITO」が作り上げる場所になればいいのでは」とまさにミシュランシェフらしくきっぱりと話す。
陶芸にも通じていて、準備期間の間、立飛の倉庫群で陶器を1100個ほど作ってきたそうです。
それでは施設の案内をしていきましょう!Auberge TOKITO(オーベルジュときと)ではレストランの呼び名を「食房」と呼んでいます。
まずはメインダイニングから。
料理⼈の⼿捌きを間近に⾒られる宿泊者優先のカウンター席、目の前で調理する料理人を見ながら食事ができるライブ感あふれる劇場型食房でしょうか。じつはこの場所が以前の天ぷら「たけくらべ」を改装した建物なんです。
こちらでいただけるお料理はコース料理¥50,000(税サ別)~、宿泊のお客様が優先になるそうです。
続いて⼿⼊れの⾏き届いた中庭を望むホール席。
こちらはランチもディナーも同じでコース料理¥25,000(税サ別)が、こちらのホール席でいただけます。こちらに伺ったのがちょうど15時過ぎだったので西からの日差しの時間帯。大きなガラスからの日差しがいっぱいで開放感のあるいい空間でした。建物全体的に防音には徹底的にこだわっていて、そばをとおる南武線の電車の音や車の音が気にならないように設計されたそうです。
そして、こちらの食房が個室になります。コース料理¥50,000(税サ別)~の席になります。こちらも個室ならではの落ち着いた雰囲気で広さも充分、落ち着いた感じですね。
最後は宴会もできる食房になります。離れの食房はコース料理¥50,000(税サ別)~前にある木のテーブルで料理人の手さばきなどライブ感が味わえるそうです。プライベートなパーティや冠婚葬祭などいろんな宴席に利用できるそうで、裏にある駐車場から直接は入れるそうです。
めぐるめぐみ アルティザン。キュイジーヌ Artisan cuisine For NewLuxury
料理⼈が現地に赴き、厳選した⽇本各地の⾷材を使った12 品前後で構成したコースメニュー。
提供されるお料理は⽯井さんが⾃ら作陶した独⾃の⾷器も⽤いたり。建設の時に掘削した⼟、伐採された⽊を活⽤して器や箸として新たな息吹を吹き込む取り組みも。ここでも無門庵、この場所を活かした取り組みに感動する編集部でした。
⽯畳の庭を抜けた先に現れる宿房は全4室。
到着時から出発時までを”フルコース”と捉えて料理⼈が滞在中のあらゆる「とき」をプロデュースし。⻑い時間を過ごす客室は、リビング、寝室、地下1,300mから汲み出した温泉かけ流し露天⾵呂付きのバスルーム、専⽤のスパトリートメントベッド、ミニキッチンを完備した、106㎡の開放感溢れる空間。
「開業記念特別プラン」342,250円〜/2名利⽤⼣・朝⾷付き 税・サービス料込)。
各お部屋にはスパトリートメントベッドが備え付けられて、きっと癒されるのでしょう。
質感が心地よさそうなルームウェア。もちろんアメニティも充実してます。
日本の伝統わび・さびを感じる茶房
最後にご紹介するのが茶房。中⽬⿊にある「茶⽅薈(Saboe)」さんが監修し、現代的に解釈した⽇本のお茶⽂化を表現。茶房内には無⾨庵時代から受け継がれる、炉を切った茶室もあり、茶房を仕切るのが地元狭山園の3代目池谷さん。池谷さんの狭山園では日本茶の情報発信や、英語、スペイン語を使った外国人向け日本茶ワークショップも開催する地元代表!とうぶんの間は茶房と狭山園の両方手掛けるのだそう!応援してます。
茶房ではアフタヌーンティー(7,590円〜/⼈、税・サービス料込)を提供。季節によりメニューが変わる「茶請箱」(ちゃうけばこ)と3種類のお茶がセットに。体験できるのはまずはここからでしょうか。煎茶のジンや抹茶ピルスナーなどお茶を素材にしお酒もありBARとしても楽しめる茶房です。
無⾨庵の歴史的建物の⼀部と庭園を継承した石庭や中庭も、知っているものからすればノスタルジーが溢れその当時の様子が蘇るのではないでしょうか。
「Auberge TOKITO(オーベルジュときと)」のご紹介いかがでしたでしょうか?
料金が高いなーと思われる方がいらっしゃるかもしれません。高付加価値化の流れは、業界の競争力を高め、収益性を向上させ持続可能な戦略として期待されています。それにしても先日の「MAO RINK PROJECT」に続き立川の賑わいづくり、立飛さんありがとうございます!
西国立、そして立川からミシュラン獲得に向けて世界に羽ばたく。
地域住民にとっても誇らしいことです。応援してます。
Auberge TOKITO(オーベルジュときと)
完全予約制:ホームページお電話で予約できます。
ホームページ/web:https://www.aubergetokito.com/
〒190-0022 東京都立川市錦町一丁目24番地26
phone:042-525-8888(平日9:00-17:00)